よくあるご質問(FAQ)

Q1:べき法則のべき指数とは?

  • 大気中の風速の高さ方向の分布(鉛直)は地表面の凸凹の大きさ(地表面粗度)によって異なり、風速は上空に行けば行くほど大きくなり、一般的にべき法則で表すことができます。これは、風速の大きさは地上高さのべき乗に比例するというもので、べき指数を用いて表されます。一般的にべき指数は0.1~0.3の値をとります。地表面付近で風速が減速するのは、地表面の凸凹による摩擦力のためで、海面のような滑らかな表面では、摩擦力が小さいためべき指数は小さく(0.1~0.14)、陸上において凸凹が大きくなる(平野・草原→森林・住宅地→大都市・複雑地形)に従い摩擦力が大きいためは大きな値(0.14~0.3)となります。図1にべき指数の大きさの違いによる風速の鉛直分布の比較を示しています。なお、べき指数のかわりに1/を用いる場合もあります(乗則と言う場合もあります)。図1において、=0.10、0.14、0.20、0.25及び0.33は=10、7、5、4及び3に対応します。洋上風況マップでは、の値は0.1程度をとります。
  • べき指数の違いによる風速の鉛直分布の比較
    図1 べき指数の違いによる風速の鉛直分布の比較(ハブ高さの風速が同じ場合)

Q2:ワイブル分布の形状パラメータと尺度パラメータとは?

  • 風速の出現率(ある期間におけるある風速の出現する割合)は、ワイブル分布という関数で近似することができ、その形状は、形状パラメータ(無次元)と尺度パラメータ(単位:m/s)の2つのパラメータで決まります。ワイブル分布は図2に示すように上に凸の形状で、形状パラメータは分布形状のとがり具合を、尺度パラメータは分布形状の広がり具合(平均風速の高低に関連します)を表すパラメータです。なお、=2の場合、レイリー分布と一致します。通常、1年間の観測データを風速ビン(風速階級)毎に出現回数を求め、最小二乗法や最尤法または積率法を用いてワイブル係数を算出します。洋上風況マップでは、積率法によりパラメータを求めています。
  • 図2(a)は尺度パラメータを一定(つまり平均風速が同じ)として、形状パラメータを1.5、2及び2.5と変えた場合のワイブル分布を示した図で、が大きいほど形状がとがります。また、図2(b)は、形状パラメータを一定として、尺度パラメータを6、7及び8と変えた場合のワイブル分布です。尺度パラメータが大きい(つまり平均風速が高い)とワイブル分布の形状が高風速側に広がりを持ちます。なお、図2のすべてのワイブル分布は、およびの大きさにより分布の高さと広がりが変わりますが、面積(例えば1年間のデータ数に対応します)は同じです。また、尺度パラメータは平均風速の大きさに対応しますが、平均風速そのものではないことに注意して下さい。
    • 尺度パラメータCの違い
      (a)尺度パラメータの違い
    • 形状パラメータkの違い
      (b)形状パラメータの違い

    図2  ワイブル係数の違いによるワイブル分布の比較

Q3:高度の定義は?

  • 洋上マップの高度は東京湾平均海面(Tokyo Peil:T.P.)すなわち平均海面からの高さで表しています。東京湾平均海面は、東京湾の霊岸島(現東京都中央区新川付近)で1873年から1879年までの6年間にわたって測定された潮位の平均によって決められています。

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